2009年8月7日金曜日

Song to soul

BS-TBSでやっている『SONG TO SOUL〜永遠の一曲』がおもしろい。

http://w3.bs-tbs.co.jp/songtosoul/onair/

この番組は毎回1曲を題材にしてその曲が出来るまでの過程を、
関係者のインタビューや時代背景の説明を織り交ぜて振り返る
1時間枠のドキュメンタリーで、音楽版「プロジェクトX」的な番組。

取り上げられる楽曲は基本的に親父向けの洋楽で、
各アーティストにとっての代表曲ばかりだから、
30代以上の洋楽ファンであれば絶対知ってる名曲ばかりである。

「スカボロー・フェア/詠唱」サイモン&ガーファンクル
「ザ・ウェイト」ザ・バンド
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」ディープ・パープル
「ハートブレイク・ホテル」エルヴィス・プレスリー
「ダンシング・クイーン」ABBA
「ノー・ウーマン・ノー・クライ」ボブ・マーリィ
「ホテル・カリフォルニア」イーグルス
「ホワッツ・ゴーイング・オン」マーヴィン・ゲイ

書いていくとキリがないが、などなど。

「カリフォルニア・シャワー」渡辺貞夫
「結婚しようよ」吉田拓郎
「花~すべての人の心に花を~」喜納昌吉とチャンプルーズ

たま〜にこんな邦楽曲もある。

この番組の何がそんなに面白いかというと、
誰もが知ってる代表曲を取り上げながら、
とにかく洋楽オタクのツボを突いた取材をしていること。
例えばビーチボーイズの「グッドヴァイブレーション」の回では
この曲でベースを弾いたおばちゃんのとこまで行って、
ブライアンの指示でどんなフレーズを弾いたか再演してみたり、
サイモン&ガーファンクル「スカボロー・フェア」の回では、
この曲がイギリスの民謡であり、各地で誰にどう歌い継がれていき、
アメリカ人のポール・サイモンに伝わったのかを追ってみたり、
ザ・バンドの「ザ・ウェイト」の回では現在のレヴォン・ヘルム宅で
行われているセッションの模様を収録していた。
(なんとキーボードでドナルド・フェイゲンが参加していた)

あと番組中に必ず曲をフルでかけながら日本語訳詞のテロップを出すこと。
それぞれのアーティストの活動がいかに時代のムードと密接にリンクし、
その時代を肯定的しろ否定的にしろ、的確に描けたものほど代表曲になり
ヒット曲になっているかということがよく判る作りになっている。

この番組は日本制作なので、
BBCが得意とする文化人類学的なドキュメントとは違って、
欧米から入って来た洋楽という異文化への憧れと愛がベースに
なっているとこが結局いいんだと思う。
昔の洋楽少年がカメラ持って大好きな曲を追っかけたようなノリだもん。
洋楽に愛情のある親父達が作ってんだろうなあ(笑)。
とてもいい番組です。

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