2010年1月22日金曜日

2010年一発目

iPhoneアプリに続いて今度は【くいだおれ太郎楽団】名義で、
ジャズのアルバムをプロデュースしました。

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以前も紹介したことのあるSWEET HOLLYWAIIANSという
大阪の戦前音楽家集団が中心となって、スタンダード・ジャズの名曲を
軽やかに演奏してます。

SWEET HOLLYWAIIANSのリーダーの松井くんには、
彼が大阪に所有しているスタジオを使わせてもらったり、
大阪でのレコーディングを仕切ってもらったり、
この10年いろいろとお世話になっています。
彼のスタジオSWEET STRINGSはこれまでに少しずつ集めて来た
オールドなギターや機材が一面を取り囲むとても暖かい空間で、
東京で俗にいうレコーディング・スタジオとは全く異なる、
まるで外国にいる友達の家のリビングルームのような、
そこにいるだけで音楽が聴こえてくるような豊かな空間なのです。

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バンドもスタジオもひっくるめた彼のライフスタイル自体が、
自分の美学とセンスに貫かれていてとても素敵です。
いや決して肩肘はってそうしているわけではなくて、
彼なりのやり方で彼らしい生活を営んでいるというわけです。
それは大阪というーー首都とはまた違うーー大都市の環境から
来るものかもしれません。
なぜなら彼のスタジオに行くといつも感じるのですが、
東京ではなかなか味わいにくい種類の落ち着きと心地良さが
漂っているからです。
そこでは同じギターを同じようにつま弾いても、
東京で鳴っている音とは違う音が鳴っているようです。

東京が好きで、東京に住んで仕事をしていて、
絶対に東京からしか生まれて来ないという音楽があって、
それが大好きです。
しかしそれぞれの土地にそれぞれの野菜や果物がビールがあるように、
東京からでは生まれて来ない音楽というものもあって、
それもまた大好きです。

“くいだおれのオモヒデ”は、くいだおれ太郎と松井くん達が
大阪からしか鳴らせない音を詰めあわせてくれたアルバムです。
万人向けのファースト・フードではありませんが、
お口に合う方がいらっしゃってくれれば、幸いです。

2009年12月18日金曜日

i-Phoneアプリ作りました

あーもう12月か!三ヶ月も更新サボってる間に世間はすっかりTwitterだけど、
今日はTwitterとは違う「つぶやき」の話。

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11月27日に「くいだおれ太郎のつぶやき365日」という
i-Phoneアプリをリリースした。
(株)くいだおれ、(株)ユーケープロジェクト、
クリムゾンテクノロジー(株)、そして弊社・江戸屋(株)4社の共同開発。

大阪名物「くいだおれ太郎」のつぶやきが365日フューチャーされた、
2010年版の日めくりカレンダーで、季節にあわせて食にまつわる
ちょっとイイ話をユルユルと毎日つぶやきます。

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トボけた味わいでつぶやいてますが、
美味しそうな話ばかりで読んでるとよだれがたれますよ。
食べるの好きな人、料理するの好きな人、
あと酒飲みな人、酒の肴が好きな人、絶対楽しめます。
平松洋子さんの本が好きな人などにもいいかもしれません。
(僕も好きです)

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おまけで「今日は何の日?」のページも。

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あと「手書き機能付きメモ帳」もあって、
これはそのままメール添付で送れたりします。

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カレンダーは本物の日めくりカレンダーさながら
手でビリっと毎日めくっていく仕様にしてます。
(技術担当者がんばってくれました!お疲れさま!!)

4月8日のエントリーでi-Pod touchのことを書いてから、
実際に7ヶ月くらいでアプリを作ってリリース出来たのは
2009年良かった事のうちの一つだな。

「くいだおれ太郎のつぶやき365日」はiTunes Storeで発売中です。

ところでどうして音楽レーベルがくいだおれ太郎のアプリを?
来年はくいだおれ太郎のデビューアルバムを出します。
その話はまた今度。


2009年9月11日金曜日

Let's Change The World With Music

世の中のレコード屋はすっかりビートルズ祭りですが、
そんななかひっそりとプリファブ・スプラウトの新譜が出てました。

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この2009年に、このタイトル!
これだけじゃなくて曲名には「Let There Be Music」とか「I Love Music」とか
「Music Is A princess」とか「Sweet Gospel Music」とかあります。
デジタル・ダウンロードとかi-tunes music storeとかMP3とか言ってるこの時代に、
嫌がらせのようなこの大層に音楽を称えるタイトル!!
これでこそ、のプリファブです。
アルバムを聴くとホントにそう思わせるだけの説得力に満ちた、
美しいメロディ、ロマンティックな歌詞、甘い歌がいつもどおり満載。

90年代初頭に作りかけてボツったアルバムをやり直した作品らしいのですが、
このあまりに威風堂々としたロマンチスト確信犯っぷり!
イギリス人はほんとに変わってて、相変わらず面白い。

「音楽」という言葉にもともと宿っていたロマンティックな響きを
充分に取り戻している、この秋に何度も聴きそうな1枚。



2009年8月15日土曜日

媚びないラヴ・ソング

今日の仕事中、どういうわけか無性に「電話をするよ」という曲を
(ホントにどういうわけか)聴きたくて仕方なくなった。
「電話をするよ」はUAの1996年のシングル『情熱』のB面曲で、
作詞作曲はホフディランのワタナベイビー。


夜がふけて/窓しめて/お日様が/少し昇ったら
目を閉じて/でもまぶしくて/ちょっとユウウツが/僕のじゃまをしたら
また電話をするよ/キミに電話をするよ/きっと電話をするよ
たのむから僕をなぐさめて・・・


「君に電話するよ、僕をなぐさめて」という、
情けないといえば実に情けないテーマの曲なのだが、
この曲は90年代に作られたラヴ・ソングの傑作の一つだ。

だいたいほとんどの男性アーティストのラヴ・ソングは、
実は情けなく女々しい想いをそれぞれ各人の美意識で辻褄合わせして、
カッコつけたり開き直ったりのナルシスティックなものが多く、
なかなか同性が聴いてグッと来るようなものは少ない。

「電話をするよ」は情けなく女々しい自分の「キミ」への想いに、
かっこつけるでもなく、卑屈になるでもなく、開き直るでもなく、
それこそが君への愛情なのだと、出来る限り率直であろうとしている。
率直であるというのは本当に難しい。
しかし人は切実になるほど、率直にならざるを得ない。


内緒だよ/秘密だよ/少しだけ/僕は狂っているよ
誰よりも/何よりも/総理大臣よりも/キミに頼っているよ
また電話をするよ/キミに電話をするよ/きっと電話をするよ
たのむから僕をなぐさめて・・・


特にこの2番は美しい。
清志郎の「君が僕を知ってる」に匹敵する、嘘くさくなさである。

そしてこの歌詞を歌ったUAのヴォーカルは、
男にも女にも媚びず、メロディーと歌詞を信頼して、
ソウル・シンガーのように曲に入り込んでいる。
まったく素晴らしい。

2009年8月11日火曜日

この夏、良く聴いてるCD<1>

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Guns Don't Kill People... Lazers Do/MAJOR LAZER

これは、すごくいいですね。

今年の夏はどうも天気がパっとしなくてつまんないけど、
太陽が出始めるとこのCDをかけたくなります。
ヤケっぱちに享楽的で乱雑に好き放題で勢いありまくり、
まるで2ndの頃のビースティーみたいな見事なイケイケっぷり。
こういう力強い乱暴なエネルギーを感じさせるのは、
ここんとこあんまりなかったような気がする。
M.I.A.の仕事もいいし、フジにも来てたし(DJだけど)、
今一番旬なプロデューサーだね、Diplo。

ジャケットも相当トバしてますが、
PVもこのキャラが動きまわってて相当トバしてます。
http://www.youtube.com/watch?v=558F1EaxH8c&feature=fvw

それでこのキャラ達のステッカーがCDのおまけで付いてたので、
i-podの背中に貼ってみました。キャハハハ。

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この曲も、最高です。
http://www.youtube.com/watch?v=jQ1vLEbnPzI&feature=related